若者の現状

不安と闘う若者、不安におびえる社会が生まれています。
希望ある明日へ、私たちの課題が見えてきます。

学びの場から社会へ。歩みを止める若者が急増しています。

卒業をしたら働き、生きるためのお金を自らがつくり出す。かつては当たり前だったこの道が、途中で途絶えたり、大きく曲がったり、行き場が見えなくなったりしています。例えば、大学・専門学校生約87万人のうち、仕事に定着できるのは約40万人ほど。2人に1人の若者が中退やフリーター・ニート化、就職しても3年以内に離職という経験をしています。さらに問題は、少子化にもかかわらず、この割合が年々増えていること。急激に進み始めた若年者問題に、国や自治体は様々な対策を取ろうとしていますが、有効な手だてが打てずにいます。

現状を放置することは、未来に大きな課題を残すことになります。

低所得のフリーターやニートが増加すると、所得が少なく、消費する余力もないため、国・自治体の税収は減少します。さらに、定職を持てない若者への生活保護費が国・自治体の支出を増加させます。例えば、年収360万円の正社員と年収100万円のフリーターが払う所得税、住民税、消費税合計の差は1年で26万円。その状態が40年続けば約1,000万円の税収が減少します。しかも、月に10万円の生活保護費が加われば、私たちが納めた4,800万円もの税金が消えていくことになります。働けない若者の増加は、私たちの未来にも大きく関わってくるのです。

若者たちの不安は、凶器となって降りかかってくるかも知れません。

定職を持てない若者たちは経済的不安に加え、自分自身の居場所が社会に存在しないという精神的な不安も抱えています。そして、2008年6月に起こった秋葉原無差別殺傷事件や続発する通り魔殺人事件など、募った不安を暴発させて社会的な事件につながるケースも現れています。いつ被害に遭うかわからない。逆に、自分の子どもたちが加害者になってしまうかも知れない。若者に手をさしのべて社会で“働く”という役割を担えるように育てていくことこそ、社会を安心・安全な場所にしていく方法なのです。

就職に苦しむ若者の現状

高校卒業後、約6割もの若者が不安定就労状態(フリーター・ニート・ひきこもり・無業者)という現実があります。彼らは、在学中に「働くことのイメージ」や「将来の目標・目的」がないまま就職や進学し、不安定就労状態に落ちていきます。この問題を放置した場合、若者の自殺、不安定雇用による社会不安、生活保護の増大など、さらなる深刻な未来の問題になることは必須です。
※2004年〜2011年文部科学省・学校基本調査より アスバシ教育基金が試算。

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